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不思議な空気で爽やかな気分になる『森のイスくん』 [1・2歳から]

いすの背の側に顔がついたいすが,「イスくん」です.イスくんは,森の奥にひとつ置かれています.どこからきたのか,いつからいるのか,だれも知りません.

イスくんは,とても物知りです.でも,なんで知っているのかたずねても,「くふふ」と笑うだけです.そんな不思議なイスくんです.不思議だけど,とってもあったかくて,気持ちのよいいすです.


森のイスくん

森のイスくん

  • 作者: 石井 聖岳
  • 出版社/メーカー: ゴブリン書房
  • 発売日: 2008/01
  • メディア: 大型本



私も,こんなイスくんと,友達になりたいと思います.

絵がかわいらしいので,1・2歳から大丈夫だと思います.動物さんも出てくるので,小さい子でも喜びますよ,きっと.
タグ:石井 聖岳
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壁の絵に注目!『バムとケロのにちようび』 [3歳から]

先日,『バムとケロのさむいあさ』の隠れキャラの話を書きました.
それなら,この『バムとケロのにちようび』にも何かあるだろう,と思って探してみたのですが…ありました!
壁の絵にご注目ください.


バムとケロのにちようび

バムとケロのにちようび

  • 作者: 島田 ゆか
  • 出版社/メーカー: 文溪堂
  • 発売日: 1994/09
  • メディア: 大型本



雨の日.ちらかった室内を片付け始めるバムくんですが,壁から斜めに下がっている絵を,よく見てください.それから,次の1ページでバムくんが整えている絵を….なにかが違いますね?
その後も,この絵が出てくる場面がいくつかありますが,パラパラまんがのように,少しずつ内容が変わっています.さて,どれでしょう? 答えは本書を手にとって,ご自身で探してみてください.

ほかにも,ねっころがったりお馬さんに乗っていたりするスヌーピー似の小さな生き物(ぬいぐるみ?)やら,ケロちゃんが型抜きをしたカエル形のドーナツの行方やら,楽しめるポイントはいろいろあります.『ミッケ!』のように,ゆっくりじっくり絵を眺めて,発見してみるのも楽しいと思います.もちろん,探している途中でリラックスして,寝てしまってもかまわないわけですし.
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アンパンマンってどうやって生まれたの? その答えがここに『アンパンマン たんじょう』 [1・2歳から]

こどもたち(乳幼児)に大人気のアンパンマン.でも,作者のやなせたかしさんは,あんなにこどもに人気が出るとは思っていなかったそうです.そもそも,「ヒーローとはつらくてかっこ悪いものだ」というコンセプトで,人を救うために自分の顔をかじらせるキャラクタを考え出した,という話を聞いたことがあります.

さて,本書は,アンパンマン・クラシックというシリーズの1冊目,『アンパンマン たんじょう』です.その名の通り,どのようにしてアンパンマンが生まれたのか,どのようにして今のヒーローに成長したのかが描かれています.



アンパンマンたんじょう (アンパンマン・クラシック)

アンパンマンたんじょう (アンパンマン・クラシック)

  • 作者: やなせ たかし
  • 出版社/メーカー: フレーベル館
  • 発売日: 2005/08
  • メディア: 大型本



ジャムおじさんは,心を持ったあんぱんを作ろうと試みた結果,アンパンマンが生まれます.しかし,「心を持ったあんぱんとはどういうものなの? なぜ,そんなあんぱんを作ろうとしたの?(食べられる運命にあるあんぱんなのに,食べられたら痛いのでは?)」などという謎は尽きません.

ともあれ,「これでアンパンマンの由来は分かった」と思えることが,本書の利点だと思われます.

そしてもちろん,子供たちはそんなことなど気にせずに,この本が大好きです.
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一人で寝るのが怖い子の気持ちを代弁している『こわがりのかえるぼうや』 [3歳から]

かえるのぼうや,ジェロームは,くらいところでひとりで寝るのが怖くてたまらないのです.ママと一緒なら暗い廊下も平気だけれど,ひとりぼっちでお部屋に残されると,周りの音が気になってきたり,頭の中でいろんな怪物を想像したりして,こわくてたまりません.泣きべそをかいて,パパとママの部屋に逃げ込んでしまいます.

お話の中では,パパと一緒に音の正体を解明してめでたしめでたしなのですが,こういう風に「こわい」と感じる気持ちを,ジェロームくんはよく代弁してくれています.「そうそう,だからこわいんだよね」と,読んでいる大人も思い出して,こわがるこどもにやさしくなれそうです.

作者であるキティ・クローザーは『小さな死神くん』という絵本も書いており,そちらもなかなか素敵な絵本なのですが,こども受けを考えると,そちらよりこちらかな? と思います.『小さな死神くん』は,大人が大事にしたい絵本のような気がします.


こわがりのかえるぼうや

こわがりのかえるぼうや

  • 作者: キティ クローザー
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2003/04
  • メディア: 単行本



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歯が抜け替わりそうな年長さんに大人気『歯がぬけた』 [年長・小学校低学年から]

「ねぇ,○○ちゃんと○○くんと○○ちゃんは,もう歯が抜けてるよ.ぼくの歯はいつ抜けるの?」
とじれったそうに聞いてくる我が家の年長さん.人によって早い遅いはあるし,まだまだ小学校に入ってからじゃない? と答えるのですが,「いつだろう…」という期待と不安が頭から離れないようです.
そんなとき,「そういえば,はがぬけた,っていうおもしろい絵本があるんだ.歯の抜けたところにコーンをはさんだりするんだよ」と聞いて,さっそく見つけてきました.

主人公の「ぼく」が,いたずらっこであれこれヘンなことを思いつくので,読んでいておかしくてたまりません.この気取らなさと身近さがいいです.そうそう,こどもってこんな感じだよね,とうなずいてしまいます.

この本を読んで,歯が抜ける「いつか」を楽しみに待っていてね.


歯がぬけた (わたしのえほん)

歯がぬけた (わたしのえほん)

  • 作者: 中川 ひろたか
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2002/05
  • メディア: 大型本



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キツネくんの打算と誤算がここちよい『ともだちや』 [1・2歳から]

「えー,ともだちは いりませんか? ともだち いちじかん ひゃくえん!」
時間を拘束されるかわりに料金をいただこうという「ともだちや」の商売を始めたキツネ.好きでもない食べ物を強いられてうまそうに食べ,笑いたくなくても笑う,そんなサービス業の悲哀を感じさせる始まりですが,客であるはずのオオカミが料金の支払いを拒むところから物語が展開します.

もしかして,オオカミは,キツネよりずるかったのか?!

…あとは,読んでみてのお楽しみです.心がほっこりするお話です.

この絵本に出会ったのは,ラジオの朗読の時間でした.読み手のうまさもあったのでしょうが,リズミカルなともだちやの呼び声や,物語の展開に,ぐっと引き込まれてしまいました.絵本の絵もすてきで,しゅんとなったキツネの顔色の悪いことといったら,思わず笑ってしまうほどです.2歳のこどももこの絵本をたいそう気に入り,「トモダチヤ,ヨンデー」と持ってきます.


ともだちや

ともだちや

  • 作者: 内田 麟太郎
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 1998/01
  • メディア: 大型本



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おとうさん だいすき! 親子のスキンシップを増進する『おっとっと』 [1・2歳から]

くまの親子がかたぐるまして,右へ「おっとっと!」,左へ「おっとっと!」.おとうさんならではの親子コミュニケーションのようすを紹介した,楽しい絵本です.作者は「ももんちゃん」シリーズでおなじみのとよた かずひこさんですから,もちろんイラストやストーリ展開も楽しめます.


おっとっと (しろくまパパとあそぼう)

おっとっと (しろくまパパとあそぼう)

  • 作者: とよた かずひこ
  • 出版社/メーカー: 岩崎書店
  • 発売日: 1997/08
  • メディア: -



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隠れキャラクタを探せ! 『バムとケロのさむいあさ』のもう一つの楽しみ方 [3歳から]

バムとケロのシリーズは,自由人なケロちゃん(かえる)と,ちょっぴり保護者的なバム(犬)のコンビが繰り広げるゆかいで色鮮やかな世界が魅力です.でも,それだけじゃないって知ってました? 私はこの『バムとケロのさむいあさ』で,第3の人物,そして第4の人物を見つけたのです.

もちろんこのお話では,あひるのかいちゃん という第3の登場人物が出てきます.でも,それではないのです.表紙をよく見てください.凍った池でスケートをしている耳の黒い小さな犬がいることに気づきましたか?

よく見ると,各ページにこの犬がいるのです.寝ているベッドの中にも,顔を洗っている洗面台にも,外出時のポケットの中にも….

あれあれ? と各ページをよくよく見ていると,第4の人物の存在にも気づきました.「それ」は,いつのまにかバムとケロのおうちに入り込み,お茶を飲んでくつろいだり,プール遊びをしたりします.そしてまたこっそりと,森へ帰っていくのです.

「それ」は,この世の中の生き物と少し姿が違うのですが,どうもこのバムケロの世界では「おじぎちゃん」という名前で認識されている一般的な(?)生き物のようです.なかなか憎めない存在です.

さらによく見ると,湖にやかんをうっかり沈めてしまう「第5の人物」の存在も….

こんな楽しみ方ができるとは初めて知りました.もういちど,バムケロシリーズ,ぜんぶ読み直さなきゃ!と思っているところです.


バムとケロのさむいあさ

バムとケロのさむいあさ

  • 作者: 島田 ゆか
  • 出版社/メーカー: 文溪堂
  • 発売日: 1996/12
  • メディア: 大型本



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教科書に載っていた挿絵はこれです:絵・箕田 源次郎『ごんぎつね』 [年長・小学校低学年から]

忘れられない場面でした.両ページにまたがって,細い銃身,銃口の先はきつねを狙い,青い煙が立ち上っている….撃っちゃダメ!

…悲劇なのだけれど,なぜか忘れたくなくて反芻してしまう.『ごんぎつね』は,私にとってそんな物語でした.確か,上記の場面も,教科書にそう載っていたのだと記憶しています.

 ただ,大人になってから「あの『ごんぎつね』の絵本はだれの挿絵なんだろう? 各社から出ているけれど,どの絵本なのだろう?」と探し探して,ようやく見つけて中を開いてみると,記憶とはやや異なる挿絵なのです.どうやら,撃つ前と撃った後を混同したうえにさらに頭の中で劇画調に改作していたようです.

 この物語がすてきに哀しいのは変わりません.ちょっとしたいたずらが不幸を呼んでしまい,罪ほろぼしにやっていることが認めてもらえない.それをやっと認めてもらえたときには… という,ある意味ありがちな展開なのですが,なんというか感情の表現が大げさでなく,どちらかというと淡々とつづられているがゆえに,胸に残ります.
でも,子供のときに感じた印象と,今読み返したときの感想とでは,いろいろ違うのだなあと思い知らされます.

 撃たれた後のごんの表情は,笑っているように見えます.
 子供のころは「やっとわかってもらってうれしかったのだろう」と素直に思いましたが,撃たれちゃったらそれどころじゃないでしょ!と今は思います.もうろうとした意識の中,ただうなずいて,なんとなく救われたような安心したような気分で意識を失っていく….そんな命の終わりのような気がします.

 生き物の命は,案外はかないものだと思います.人間につぶされたり,撃たれたりする存在ならなおさらです.その死を,美化しすぎることなく,淡々と物語が終わっているからこそ,この物語が心に残るのだと思います.


ごんぎつね (おはなし名作絵本 1)

ごんぎつね (おはなし名作絵本 1)

  • 作者: 新美 南吉
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 1969/03
  • メディア: ハードカバー



のんびり語り口のほんわかワールド『ランスロットのきのこがり』 [1・2歳から]

ロボットのランスロットという絵本のシリーズの一冊です.ランスロットくんは気のいいロボット.ちょっと忘れっぽいところもあって親しみがわきます.今回は,ねこのモンジャが「きのこがりにいこう」と誘いに来て,二人はきのこの生えている森へ….いろいろびっくり展開がありながら,読み終わったときに暖かい気持ちになりますよ.地の文の「~しているよ」という語り口が特徴的で楽しいです.

物語の絵本なのですが,1歳のちびちゃんも大好きで,よく読んでくれと催促します.ちびちゃんはモンジャが目を吊り上げている顔を指差して「おこってる」と言うのが楽しいみたいですよ.


ランスロットのきのこがり (ロボットのランスロット)

ランスロットのきのこがり (ロボットのランスロット)

  • 作者: たむら しげる
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2004/10
  • メディア: 単行本



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